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更新は気分です。

数学の応用問題のアプローチ

数学の応用問題のアプローチというタイトルにはなっていますが、他教科の参考にもなると思います。あくまでも数学を例として話をしていきたいと思います。

 

 

まず応用問題は、基礎的なことは身についていて、それを別の文脈の中においても使うことができるか、を問われていることになります。

 

多くの場合、応用問題というのは、表面上は方法Xで解けるとは分からないけど、基礎的な方法Xがもつ意味をよく分かっていれば解けることに気づくという問題なはずです。

 

応用問題が初見で解けないというときにあなたが思うべきことは、「このパターンの問題は見たことないからなあ」ではなく「自分は基礎的な方法のどんなところを見逃していたためにこの問題が解けなかったのか?」です。

 

応用問題が解けなかったときに、その問題のパターンを覚えようとしてはダメです。少なくとも、同じ抽象度で覚えてはダメです。覚えるにしても、もう少し高く抽象化したパターンを覚えるべきです。

 

すなわち、どういうことなのか。よく「解説を読めば書いてあることはわかるし、解ける」と言う人がいますが、それは半ば当たり前のことです。それができなければ、それは解説と呼ぶに値しないものです。大事なのは「なぜ自分は解説を読む前に解けなかった?」「何を知っていれば解けたのか?」を考えることです。このときに「自分はこのパターンの問題は初見だったから解けなかった」で納得するようではダメです。そう思ってませんか?

 

「自分は何を知らなかったから解けなかったのか?」という問いは「自分は基本的な技法や方法の何を理解しきれていなかったのか?」という問いなのです。できれば応用のパターンではなく、基礎的な世界の適用可能性の方に目を向けてほしいです。

 

「初見の応用問題が解けなかった」というのは、「初見のモンスターを倒せなかった」に例えることができます。そのときに「自分は初見だから倒せなかった!似たのが来たら次は倒せる!このモンスターのパターンは覚えた!」ではなかなか進歩はありません。倒せなかったのは、自分がすでに手にしている武器の使い方をきちんと知らなかったからor使い方に慣れていなかったから、と考えるのが建設的です。基礎的な内容の理解が足りていなかった。基礎は理解したと思っていたけど実は理解しきれていなかった。と考える方が良いでしょう。

 

要するに、逆説的にはなりますが、応用問題が解けないというのは確固たる基礎力が足りていないのです。基礎的な技法を自分は使いこなせていないな、と自覚し、自分が持っている武器をどう使えていればこのモンスターを倒せたのか、を考える。

 

初見のモンスターはこれからも出てきます。そのときに、自分が手元に持っている武器の使い方を十分に理解していたら(判別式とは何なのか、微分とは何なのかなど)、初見のモンスターに深手を負わせられると思いませんか?この瞬間「数学がたまらなく楽しいと感じる(笑)」

 

抽象度の高い自問をするのは結構大変な作業です。しかし、「私は何ができていたらそれを解けたのか?」的な思考をしていると、巷でよく言われるパターン暗記なるものは自然とできてしまっていることが多いです。しかもそれは理解に基づくものなので、単なる暗記に比べて圧倒的に忘れにくい。ちゃんと深く考えることは、結局のところ近道だと思います。